2008年3月9日日曜日

問題相次ぐ障害者福祉 札幌市、業務全面見直しへ

心身障害者扶養共済制度の未払いや「三丁目食堂」の過酷労働など障害者福祉をめぐる問題が相次ぐことから、札幌市は障害福祉業務の全面的な見直しに着手する。障害者側からの申し出がなければ年金の支給に動かない受け身の姿勢を改める一方、部署間の連絡を密にして問題解決の迅速化を図る。
 障害者共済制度の対応では、市はこれまで掛け金の納付が完了した受給資格者に「連絡をとっていなかった」(市保健福祉局)。こうした申請主義に基づいた「不作為」が、障害者側の年金申請の遅れを招いたとみられる。
 このため市は、加入者(千七百七十九人)の年金データと住民票の照合を毎年実施。障害者本人に代わり年金を受給・管理する親族などを障害者側が事前に決めておく「年金管理者」の指定を促し受給漏れを防止する。現在、札幌でこの指定を受けている加入者は二割弱と低水準だ。
 また、過酷労働問題では、市知的障害者更生相談所が七年前に、障害者一人の疲労に気づき、白石区役所に調査を依頼。同区役所は「問題なし」と回答した。ところが、問題を察知した相談所と区役所のやりとりが、文書として残っておらず、縦割り行政の弊害が出たと言える。
 市保健福祉局はこれを教訓に、今後、部署間の連絡調整を文書化することを徹底。担当者に報告しただけで問題が「塩漬け」になることを防ぐため、事案の進ちょく状況を管理するポストの設置も視野に改善策を検討している。
 このほか、福祉現場の職員の意識改革を目的に、研修会を開催する予定。岡田寿・市障がい福祉担当部長は「問題を反省する立場に立って、業務のあり方を再点検したい」と抜本見直しを強調する。
 知的障害児・者の保護者らでつくる「札幌市手をつなぐ育成会」の野宮幸(こう)会長は同市の業務見直しについて、「事業をチェックする行政にとって当たり前の仕事がおろそかになっている」と指摘。「自ら明確に意思表示できない

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